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豪雨だよ!雨でも観光を楽しむには。~金沢旅行記2最終回~(2018/8/31)

朝、意識が浮上していく中で聞こえたのは波の打ち寄せる音…ではなく雷鳴でした。


昨日は晴れてたのに…



朝起きたらすごい雨…

飛び起きて窓に駆け寄ると、灰色の空、叩きつける雨、風に揺さぶられる木々、そして時折空を白く光らせる雷が視界に入ります。

好天どころかとてつもない悪天候!

ホテルを出るころには雨風が治まりますように…と祈りながら朝食を食べていると、外はどんどん暗くなっていきます。朝というより夕方のようです。そのまま雨は降り続け、ついには金沢へ向かう鉄道も運転見合わせに!宿泊客は一様にザワザワして不安そうにしています。ホテルにいても仕方がないので、ホテルの送迎バスで和倉温泉駅に行ってみましたが、やはり鉄道は動く気配がありませんでした。 徐々に足止めを食らった観光客で混み合っていく駅で私達も情報を集めようとします。どうやら金沢駅に向かう臨時バスが出るらしいという話を聞きつけて、待合室を出てロータリー前で待機しました。道路は見る間に川のようになり、車が通ると波が打ち寄せるまでになっていました。

波が立ってますがな

それから30分程経ったころでしょうか、バスが2台やって来て私達は一台目のバスに乗ることが出来ました。その時は川が氾濫した等の話は聞きませんでしたが、地元の方も含め、皆怖い思いをしたに違いありません…。

観光日和とは真逆の天候ですが、しょんぼりしていても仕方ないので、私達なりに精いっぱい金沢を楽しもう、ということで金沢駅に着いて即行動開始です。前日と同じバスチケットを買って近江町市場へやって来ました。ここはアーケードになっている為、雨でも安心して観光できると踏んだのです。


雨から逃れられて一安心



ツヤツヤのお魚たち



おいしそう

店先に並んでいる鯛やサバ、のどぐろ、カニ、貝類など、どれもキラキラと新鮮で美味しそうです。魚介類だけでなく、青果店、花屋さん、干物屋さんなど沢山の活気あふれる商店が連なっています。時刻はちょうど昼。美味しい海鮮丼を食べてエネルギーチャージした私達は、雨にも負けず、風にも負けず、ひがし茶屋街へ向かいます。


おいしいランチでパワーチャージ



ひがし茶屋街にやってきました

外を歩くと一瞬にして靴の中が水浸しに!風が強いので勿論靴の中以外も濡れていきます。間違いなくこの天候のせいでしょう、茶屋街は閑散としていました。おかげで趣のある街並みをじっくりと眺めることが出来ました(傘越しでしたが)。茶屋街というだけあって、喫茶店として営業している店がほとんどのようです。その中に金沢の工芸品を扱う店がぽつぽつ混じっています。


驚くほど人が少ない…



雨が強まったり弱まったり

ぶらりと街を散策した後、冷えた体を温めようと、よりどりみどりの喫茶店の中から一軒選び、ホットコーヒーをすすります。外を見やると、雨は強くなったり弱くなったりしながらも降り続いていました。休憩して元気になった私達は、バスで兼六園のそばまでやって来ました。物産館で、観光ガイドを見て気になっていた起き上りこぼしの絵付け体験に挑戦してみました。思い思いの顔と装飾を描いていきます。私は黄色の地に黒で「重金属」と描きました。もちろん、ヘヴィメタルの意です。絵付けを楽しんだ後はいざ兼六園へ!広大な庭園を歩きます。


Before



After



兼六園入り口

雨露をつけた松や、濡れていきいきとした苔がとてもきれいです。様々な形をした灯篭を見るのも楽しい。名所には木の看板が立てられ、それぞれの由緒が書いてあります。園はとても広く、のんびり見て回ると時間がいくらあっても足りません。夕方18時の新幹線に乗らなければいけないので急ぎ足で兼六園を回り、早々に移動。


兼六園にお別れ



長町武家屋敷跡



古びた瓦屋根

続いてバスで移動してやって来たのは、長町武家屋敷跡。ここは茶屋街を凌ぐ人の少なさでした。うつわ屋さんを覗いたりしつつ、茶屋街とはまた違った趣の街並みを歩きます。青空のもと、この街を歩いてみたかったなあ。そんな思いが心を過ぎることもありましたが、そんなことを考えても晴れはしないので気を取り直して現実を楽しむことに集中します。相変わらず雨は降ったりやんだり。ですが、雨のことを頭から追い払い、なかなか見ることのできない古い町並みや、この街が見てきたであろう歴史に思いをはせれば楽しい旅行にもなるというものです。ひどい雨に見舞われてしまったことは残念です。ですが、そのおかげで忘れ得ぬ思い出になったこともまた事実。大切なのは天候や状況に左右されず、「楽しもう」と思う心なのだとこの時学びました。もちろん、災害レベルの悪天候の時は安全確保が第一ですけどね。

武家屋敷が多く残る通りを離れ、大通りに戻って来ました。新幹線内で足が冷えないよう、替えの靴だけでも買おうと考えたのです。ユニクロで素早く靴を購入し、金沢駅へ戻ります。時間がない為、大急ぎで駅弁とお土産を買い、新幹線乗り場へ。

少し時間があったので、改札内の待合室で靴を履き替えておこうと思い、気が付きました。靴を買った時、タグを切ってもらうのを忘れた…!ハサミを持っておらず、タグの結び目もほどけなかった為、仕方なく改札口の駅員さんにハサミを借りに行くことにしました。左右の靴がタグで繋がっている状態で履いたので(濡れた靴は鞄に仕舞ってしまった)おかしなよちよち歩きで駅員さんのもとへ歩いて行きます。以下、会話↓

私「すみません、ハサミ貸して下さい」 駅員さん「ハサミ!?」 私「はい、ハサミ。(靴を脱いで持ち上げて見せた)」 駅員さん「あ、はい!少々お待ちを!」 私「(察してくれた…!)ありがとうございます!」

というやりとりを経て、無事タグを切ることが出来ました。駅員さん、ありがとうございました。急にハサミを貸してくれなんて、そりゃあ驚きますよね…。全員、新幹線に乗り込み、出発してすぐに買っておいたお弁当を食べ始めました。外は雨こそ上がったようでしたが、相変わらずの曇天です。

どよん…

思えば青空を拝めた時間の少ない旅でしたが、今回の荒天の中での旅は、『どんな状況でも楽しもうとする』気持ちが大切だということをはっきりと感じました。特に、自分の雨女ぶりを思うと、その考え方は重要です。…ともあれ、やはり青空のもと旅行する方が好きです。

金沢、素敵な所でした。次はきっと、青空の下で。

おわり

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